【ブルーピリオド】よたすけ ”世田介くん 絵を描くの 好き?”

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矢口 八虎の同学年 高橋 世田介(たかはし よたすけ)は、八虎とは美術予備校で出会うことになります。

映画では、世田介を板垣李光人さんが演じます。

今回も原作から少しご紹介します。

彼の高校では特進クラスに在籍しており、学業優秀。

しかも、予備校で描いた人生初のデッサンは既に合格ラインの出来。

一種の天才です。

性格は孤高そのもの。

友達は一人もいません。

コミュニケーションを苦手としていて、着る服はいまだに母親が買ってくるものだけ。

八虎は世田介から面倒くさそうにあしらわれてばかりですが、何故か彼に惹かれ続けます。

でも、いつも素晴らしい作品を作る世田介に、八虎はずっと違和感を感じてました。

ある時八虎は世田介に尋ねます。

“世田介くん

絵描くの 好き?”

しばらく無言の後、世田介は答えます。

“一度もない”

“絵を描くのが好きだと思ったこと”

“一度もない”

「え?」絶句する八虎。

孤高の天才 世田介は他者との関わり方に人知れず悩み続けています。

友達に

母親に

先生に

“なんでみんな 俺の人生を勝手に決めたがるんだろう”

勝手に期待し、望まぬ方向へ差し向けようとする人々に辟易する世田介は、八虎との関わりの中で気づきを得ます。

そして世田介も初めて自分の足で立ちあがろうとします。

“……俺

今はじめて

絵が描けてよかったと思った”

自らの道を切り拓こうともがく世田介もまた

絵を描くことを通じて

自分を初めて知るのです。

人生の一歩を踏み出した世田介を応援したくなる。

それは皆さんが世田介に

自分を重ね合わせるからかも知れません。

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